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コンビニのタバコの番号はなぜ店ごとに違う?見えにくい。統一してくれ。

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コンビニでタバコを買う。

ただそれだけのことが、僕には難しい。

タバコを買うだけだ。公共料金を払うわけでもない。宅配便を送るわけでもない。複雑な手続きなんて何もない。

欲しいタバコは決まっている。お金も持っている。店にも置いてある。

本来なら、ものすごく簡単な買い物のはずだ。

なのに僕は、ときどき知らないタバコを買って帰る。

なぜなのか。

コンビニのタバコの番号が、店によって違うからだ。

そして僕の目が悪いからだ。

この二つが組み合わさると、タバコ一箱を買うだけの行為が急に難しくなる。

目次

「銘柄じゃなくて番号で言ってくれ」

コンビニでタバコを買うとき、銘柄ではなく番号で言ってほしい、という店員さん側の意見を見かけることがある。

これは分かる。

タバコを吸わない店員さんだっている。

というか、吸わない人からすれば、レジの後ろに並んでいる大量のタバコなんて、ほとんど同じように見えるんじゃないだろうか。

銘柄名だけでも多い。そこからさらに種類が分かれている。

僕だって、自分が吸っているもの以外はほとんど分からない。

だから店員さんに、

「いつものあれください」

なんて言うつもりはない。

「これくらい覚えとけよ」とも思わない。

番号で言った方が分かりやすいなら、番号で言おう。

僕だって協力したい。

問題はここからだ。

いつも行くコンビニなら分かる。

だいたいこの辺にある。

番号もなんとなく覚えている。

ところが、たまたま違うコンビニに入る。

レジへ行く。

「タバコお願いします」

店員さんに言う。

「何番ですか?」

来た。

僕は後ろの棚を見る。

いつものコンビニで置いてある番号付近を見る。

ない。

「あれ?」

もう一度見る。

ない。

当たり前なのだ。

店が違う。

番号も違う。

でも人間というのは不思議なもので、いつも見ている場所をまず探してしまう。

いつもの店ではこの辺だ。

だから、この辺にいるような気がする。

いない。

知らないタバコばかり並んでいる。

ここから僕の戦いが始まる。

見えない

タバコの棚には番号が振られている。

便利な仕組みだ。

番号さえ分かれば、

「33番、一つください」

で終わる。

素晴らしい。

ただし、一つだけ問題がある。

見えない。

僕は目が悪い。

レジの向こう側、そのさらに後ろにあるタバコの棚。

そこに大量の商品が並んでいる。

そして、その近くに小さな番号がある。

遠い。

見えない。

目を細める。

たぶん33。

いや、38かもしれない。

そもそも僕が欲しいタバコがどこにあるのか分からない。

棚全体を見る。

多い。

めちゃくちゃ多い。

似たような箱も多い。

「あった」

と思ったら違う。

親戚だ。

お前じゃない。

その隣を見る。

また親戚だ。

兄弟が多すぎる。

僕はただ一箱のタバコを買いたいだけなのに、間違い探しをしている。

その間も店員さんは待っている。

後ろに客が並び始める。

焦る。

こうなると、さらに見えなくなる。

後ろの客が僕を責めている気がする

もちろん、本当に何か言われたわけではない。

でも、後ろに人が並んでいると勝手に想像してしまう。

なんやこいつ。

早よしろ。

タバコくらいすぐ買え。

さては普段吸ってないな。

そんなことを思われているような気がしてくる。

いや。

吸っとるわ。

普段から吸っている。

いつもの店ならもう少し早い。

僕はタバコ初心者ではない。

ただ、この店の番号を知らないだけなんだ。

そして目が悪いだけなんだ。

そんな説明を後ろの人にするわけにもいかない。

振り返って、

「すみません。普段はちゃんと吸っています」

と言ったら、余計に怖い。

だから黙って探す。

店員さんも、なんとなく訝しげに僕を見ているような気がする。

これも本当は何も思っていないのかもしれない。

ただ待っているだけかもしれない。

でも、こっちは焦っている。

その視線が、

「何番なんだ」

と言っているように感じる。

後ろには客。

目の前には店員さん。

その後ろには大量のタバコ。

僕は目を細めている。

誰一人、この時間を望んでいない。

なんだこれは。

地獄ではないか。

焦ると、もう何も見つからない

焦れば焦るほど見つからない。

最初はちゃんと探そうとしていた。

自分がいつも吸っている箱を見つけようとしていた。

でも途中から目的が変わってくる。

早くこの場を終わらせたい。

これだけになる。

棚を見る。

えーっと。

どこだ。

ああ。

33番。

あったあった。

「33番、一つください」

ようやく言えた。

助かった。

店員さんが後ろを向き、33番を取る。

レジに置かれる。

見る。

全く違うやつだ。

知らない。

僕がいつも吸っているタバコではない。

完全に間違っている。

すると店員さんが言う。

「こちらでお間違いないですか?」

間違っている。

ものすごく間違っている。

店員さんは親切だ。

最後の確認をしてくれている。

今なら戻れる。

「すみません、違いました」

そう言えばいい。

そしてもう一度探せばいい。

ただ、それを言うと、また始まる。

もう一度あの棚を見る。

目を細める。

店員さんを待たせる。

後ろの客も待たせる。

もう嫌だ。

僕は箱を見る。

違う。

でも、もうこれが正解だ。

「はい」

買った。

何をしているんだ。

間違っている。でも、もうこれが正解だ

冷静に考えればおかしい。

僕は自分の欲しい商品を買いに来た。

店員さんは「間違いないですか」と確認してくれた。

僕は間違っていることを知っている。

それなのに、

「はい」

と言った。

商品としては不正解だ。

でも、この場を終わらせるという意味では正解だった。

もはや僕はタバコを買ったのではない。

レジ前から解放される権利を買ったのだ。

店を出る。

買ったタバコを見る。

誰だ、お前。

初対面である。

今日からよろしくお願いします。

こんな出会い方があるだろうか。

普通、タバコは銘柄を選んで買うものだと思う。

僕の場合、ときどき店の番号に選ばれている。

タバコガチャだ。

次のコンビニでは事前に見ておこう

しかし、人間は学習する。

次に違うコンビニへ行ったとき、僕は考えた。

前回のような失敗はしない。

レジへ行ってから探すから焦るのだ。

だったら、先に番号を確認しておけばいい。

完璧な作戦である。

よし。

今度は事前に見ておこう。

僕はレジへ並ぶ前に、少し離れたところからタバコ棚を見る。

これなら店員さんを待たせない。

後ろの客もいない。

好きなだけ探せる。

焦る必要もない。

棚を見る。

…………。

見えない。

当たり前である。

レジ前ですら見えにくいものを、さらに遠くから見ている。

何をしているんだ。

番号どころか、箱の細かい違いすら分からない。

仕方ない。

もう少し近づくか。

一歩近づく。

まだ見えない。

もう一歩。

目を細める。

すると店員さんと目が合った。

「タバコですか?」

あ。

「はい」

「何番ですか?」

…………。

それを今から調べようとしていたんです。

僕はまだ注文していない。

下見をしていただけだ。

戦いの準備をしていた。

しかし店員さんはもう販売体勢に入っている。

そして僕も「はい」と言ってしまった。

逃げられない。

また棚を見る。

「ああ。えええっと……」

また焦る。

また見えない。

そして、

「ああ、33番、一つ」

店員さんが取る。

置かれる。

違う。

また知らないやつだ。

「こちらでお間違いないですか?」

僕は答える。

「はい」

何してんねん、こいつ。

対策したのに、同じところへ戻ってきた

僕は前回の反省を生かしたはずだった。

レジに並ぶ前に確認する。

完璧な改善策だと思った。

しかし目が悪いので、遠くからは見えない。

見えるところまで近づく。

すると店員さんに声をかけられる。

「何番ですか?」

そしてまた焦る。

33番を言う。

知らないタバコを買う。

見事に同じ場所へ戻ってきた。

ゲームならバグを疑う。

僕はただタバコを買いたいだけなのに、難易度が高すぎる。

くそう。

どうしたらいいんだこれ。

そもそも、なんでレジの後ろにあるんだ

ここで僕は根本的な疑問を持った。

そもそも、なんでタバコはレジの後ろにあるんだ。

僕の手が届く場所に置いてあれば簡単だ。

棚の前まで行く。

近くで見る。

欲しい箱を確認する。

自分で取る。

レジへ持っていく。

終わり。

店員さんも後ろを振り返って探さなくていい。

僕も番号を必死に読む必要がない。

後ろの客も待たなくていい。

全員幸せではないか。

未成年への販売防止など、管理上の理由があるのだろうか。

そう思った。

でも、そこで酒が目に入る。

酒は普通に売り場にある。

缶ビールもチューハイも、自分で冷蔵ケースから取ってレジへ持っていく。

もちろん会計時の年齢確認はある。

だったら、タバコだけなぜあんな遠くにいるんだ。

こっちへ来い。

僕はお前を探しているんだ。

もちろん、店側には盗難防止や管理、売り場づくりなど、いろいろ事情があるのだろう。

僕には店舗運営のことは分からない。

だから「絶対に客側へ置け」とまでは言わない。

ただ、客としては思う。

近くで見せてくれ。

店員さんだって手間ではないのか

タバコはそれなりに売れる商品だ。

そのたびに店員さんは、

「何番ですか?」

と聞く。

番号を確認する。

後ろを向く。

棚から探す。

取る。

こちらへ置く。

「こちらでお間違いないですか?」

と確認する。

普通の商品なら、客が自分で取ってレジへ置けば終わる。

タバコだけ店員さんの作業が一つ増えているように見える。

もちろん実際の店舗運営では、そうする理由があるのだろう。

でも僕みたいな客が来ると、さらに手間が増える。

「何番ですか?」

「ああ……えええっと……」

店員さん、待つ。

僕、探す。

後ろの客、増える。

「ああ、33番」

店員さん、取る。

違う。

「こちらでお間違いないですか?」

「はい」

間違っている。

もう誰も得していない。

種類も少し減らしてくれ

そして、もう一つお願いがある。

種類を少し減らしてくれ。

いや、分かっている。

好みがある。

吸う人によって好きな銘柄も違う。

強さも違う。

メンソールが好きな人もいる。

選択肢があるのはいい。

一種類にしろと言っているわけではない。

ただ、多い。

棚を見たときの圧がすごい。

同じブランドの仲間が何人もいる。

色が少し違う。

数字が違う。

箱の形が違う。

長さが違う。

名前の後ろに何か付いている。

僕からすると、

「あった!」

と思ったら別人である。

その隣を見る。

また別人。

どれが本人なんだ。

タバコ一箱を探しているだけなのに、大家族の中から一人を探している。

少しだけでいい。

減らしてくれ。

あるいは、もっと分かりやすく並べてくれ。

番号も、もう少し大きくしてほしい

そして番号。

もう少し大きくならないだろうか。

僕が目を悪くしたのはコンビニの責任ではない。

これは分かっている。

「メガネをかけろ」

そう思った人もいるだろう。

その通りだ。

有効な解決策である。

認めよう。

でも、今はその話をしていない。

それに、見えにくいのは僕だけだろうか。

高齢の人だってタバコを買う。

老眼の人もいる。

視力が弱い人もいる。

僕より番号が見えにくい人だっているはずだ。

レジの後ろ。

少し離れた棚。

大量の商品。

小さな番号。

「何番ですか?」

「えーっとなあ……」

始まるぞ。

僕と同じ戦いが。

これはもう僕だけの問題ではない。

少なくとも、番号を使って注文してもらう仕組みなら、その番号は客から読みやすい方がいい。

番号で言ってほしい。

分かった。

喜んで番号で言う。

だから見せてくれ。

僕のタバコは33番。それでいい

そして一番思うのがこれだ。

番号を全国で統一してほしい。

僕のタバコは33番。

そう決めてくれ。

どこのコンビニへ行っても33番。

いつもの店でも33番。

初めて入る店でも33番。

旅行先でも33番。

店に入る。

レジへ行く。

「33番、一つください」

店員さんが取る。

「こちらでお間違いないですか?」

見る。

合っている。

「はい」

終わり。

なんて美しいんだ。

僕はもう棚を凝視しなくていい。

目を細めなくていい。

後ろの客の心の声を勝手に想像しなくていい。

店員さんから訝しげに見られている気もしなくていい。

知らないタバコを連れて帰らなくていい。

一度だけ覚えればいい。

僕のタバコは33番。

人生がシンプルになる。

そこで調べてみた。なぜ番号は店ごとに違うのか

とはいえ、僕にも分別はある。

「統一しろ」と叫ぶ前に、なぜ統一されていないのかくらいは調べてみよう。

そこで調べてみた。

コンビニのタバコの番号は、全国共通ではない。

チェーンが違えばもちろん、同じチェーンでも店舗によって違うことがあるらしい。

そもそもコンビニは、店舗によって取り扱う商品が完全に同じではない。

立地や地域などによって品揃えも変わる。

タバコも店舗によって置いている商品が違えば、棚の大きさや並び方も違う。

新商品が入ったり、商品がなくなったりすれば、棚も変わる。

つまり、僕がいつもの店で覚えた「33番」は、その店の中では便利でも、別の店へ持っていける共通言語ではない。

なるほど。

事情はわかった。

店ごとに置いているものが違う。

棚も違う。

並びも違う。

だから番号も違う。

理屈は分かった。

でも、商品そのものに番号を決めたらダメなのか

事情はわかった。

そのうえで、やっぱり思う。

商品そのものに共通番号を付けることはできないのだろうか。

棚の「左から33番目」を33番にするのではなく、この商品は全国どこでも33番、と決める。

その店に33番が置いてなければ、

「33番はありません」

でいい。

それなら分かる。

少なくとも33番と言って、全然違うタバコが出てくることはなくなる。

もちろん実際にやろうとすれば、そんなに単純ではないのだろう。

商品は増える。

終売もある。

新商品も出る。

メーカーも複数ある。

既存の仕組みを変える手間もある。

僕が思いつく以上に面倒なことが大量にあるはずだ。

分かる。

僕はコンビニ業界にも、タバコ業界にも詳しくない。

ただの客だ。

だから実現可能性まで責任を持って語るつもりはない。

でも客としては、やっぱり思う。

僕のタバコを33番にしてくれ。

スマホに写真を保存しておけばいいのでは

もっと簡単な個人対策も考えた。

自分が吸っているタバコの箱をスマホで撮っておく。

そしてレジで、

「これください」

と画面を見せる。

これなら間違えにくい。

あるいは空箱を持っていく。

「これと同じものをください」

かなり確実だ。

なるほど。

解決した。

……いや、待て。

なんでタバコ一箱買うために、僕はこんな準備をしないといけないんだ。

買い物へ行く前にタバコの写真を用意する。

レジでスマホを開く。

写真フォルダから探す。

店員さんに見せる。

僕は何をプレゼンしているんだ。

もちろん、困るならそれくらいやればいい。

それも正しい。

メガネをかける。

写真を見せる。

銘柄名をちゃんと覚える。

僕側でできることはいくらでもある。

ただ、それでも思う。

番号が共通なら一言で終わる。

「33番、一つ」

強い。

あまりにも強い。

「銘柄で言うな」と「番号が見えない」の間にいる

僕は店員さんを困らせたいわけではない。

むしろ逆だ。

銘柄名で言われても分からない。

番号で言ってほしい。

そういう意見を見ると、

「そうだよな」

と思う。

タバコを吸わない人に、あれだけの種類を覚えろというのも無茶だ。

だから番号で言いたい。

僕だって言いたいんだ。

でも見えない。

この悲しさを分かってほしい。

「番号でお願いします」

「はい」

棚を見る。

見えない。

これだけで詰んでいる。

そして店によって番号が違うから、昨日覚えた番号が今日使えない。

経験値が引き継がれない。

コンビニを変えるたびにレベル1から始まる。

毎店舗ニューゲーム。

せめてセーブデータを共有してくれ。

たかがタバコ一箱なのに

考えれば考えるほど不思議だ。

欲しい商品は決まっている。

店にもある。

お金もある。

店員さんもいる。

なのに僕は買うのに苦戦する。

別に特殊な商品を注文しているわけではない。

「裏から限定品を出してください」と言っているわけでもない。

ただ、いつものタバコが欲しい。

それだけだ。

それなのに、

棚を見る。

見えない。

探す。

焦る。

適当な番号を言う。

違うものが出る。

確認される。

「はい」と嘘をつく。

知らないタバコを買う。

どうしてこうなった。

そして一番おかしいのは、僕自身も途中から、

「まあ、これでいいか」

となっていることだ。

よくない。

最初に欲しかったものと違う。

でもレジから離れられる安心感の方が勝っている。

完全に負けている。

番号を統一してくれ。僕はそれだけでいい

大改革を求めているわけではない。

コンビニの仕組みを全部変えてほしいわけでもない。

タバコを一種類にしてほしいわけでもない。

ただ、もう少し買いやすくしてほしい。

番号を見やすくする。

できれば番号を共通にする。

種類も、できるなら少しだけ整理する。

それだけで僕のような人間はかなり助かる。

店員さんとの謎の沈黙も減る。

後ろの客を待たせる時間も減る。

僕が知らないタバコを買うことも減る。

そして何より、

「僕のタバコは33番」

これだけ覚えておけばいい世界は、とても分かりやすい。

事情は分かった。

店ごとに品揃えが違うことも分かった。

棚の事情があることも分かった。

だから簡単ではないのだろう。

それでも言わせてほしい。

統一してくれ。

僕はただ、いつものタバコが欲しいだけなのだ。

今日も初めてのタバコを吸う

今日もコンビニへ行く。

いつもの店ではない。

レジの後ろを見る。

大量のタバコが並んでいる。

目を細める。

やっぱり見えない。

少し近づく。

店員さんと目が合う。

「タバコですか?」

「はい」

「何番ですか?」

棚を見る。

見えない。

「ああ。えええっと……33番、一つ」

店員さんが後ろを向く。

33番を取る。

レジに置かれる。

見る。

知らないタバコだ。

「こちらでお間違いないですか?」

間違っている。

でも、もうこれが正解だ。

「はい」

店を出る。

箱を開ける。

一本取り出す。

今日も、初めてのタバコを吸う。

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