MENU

LINEのアイコンをコロコロ変える人は何なのか。偏見だけで心理を考えてみた。

当ページのリンクには広告が含まれています。
目次

また田中が変わっている

LINEを開く。

知らない人がいる。

誰だ。

こんな人、友達にいたっけ。

名前を見る。

田中だった。

またアイコンを変えている。

この前まで海だった。

その前は犬だった。

さらにその前は自撮りだった気がする。

今日は夕焼けになっている。

田中、どうしたんだ。

何があった。

失恋でもしたのか。

仕事で嫌なことでもあったのか。

それとも、ただ夕焼けが綺麗だったのか。

もちろん、本人に聞いたことはない。

僕はただ、LINEの小さな丸を見ながら、勝手に田中の人生を心配している。

そして数日後。

LINEを開く。

田中が猫になっている。

田中、何があった。

いや、何もなかったのかもしれない。

夕焼けから猫。

どういう心境の変化なんだ。

その二つをつなぐ物語が僕には見つからない。

そして、また数日後。

今度はラーメンになっている。

もうわからない。

夕焼け。

猫。

ラーメン。

田中の人生は、僕の想像をはるかに超える速度で展開している。

そもそも、なんでそんなに変えるんだ

僕は昔から不思議だった。

LINEのアイコンをコロコロ変える人は、何なのだろう。

別に変えてはいけないわけではない。

LINEにはちゃんとアイコンを変更する機能がある。

使っていい。

好きなだけ使えばいい。

一日三回変えたって、LINEから怒られることはないだろう。

でも、僕にはその感覚がよくわからない。

一回決める。

終わり。

僕の中では、それくらいのものだからだ。

ところが田中は違う。

気づいたら変わっている。

昨日と今日で違う。

数日前と今日で違う。

久しぶりにLINEを開くと、もう僕の知っている田中はいない。

知らない田中がいる。

名前を見て、

「あ、田中か」

となる。

これを何度繰り返したかわからない。

一体、何をきっかけに、

「よし、LINEのアイコン変えよう」

となるのだろう。

朝起きて、

「今日は空だな」

となるのか。

昼休みにラーメンを食べて、

「これだ」

となるのか。

夜、風呂に入りながら、

「今の俺は夕焼けじゃない」

と気づくのか。

わからない。

僕の人生には、

LINEのアイコンを変えたくなる瞬間

というものがほとんど訪れない。

「今の自分」を、少しだけ見てほしいのかもしれない

僕なりに考えてみた。

LINEのアイコンを頻繁に変える人は、

今の自分を、少しだけ誰かに見てほしいんじゃないか。

もちろん、これは僕の持論である。

心理学的根拠などない。

田中に聞き取り調査もしていない。

ただの想像だ。

LINEのアイコンというのは、不思議な場所だと思う。

Instagramみたいに、

「投稿しました!」

と大々的に発表するわけではない。

アイコンを変えたからといって、全員に、

「田中さんがプロフィール画像を変更しました!」

と通知が飛ぶわけでもない。

でも、誰かがLINEを開けば気づく。

昨日まで犬だった人が夕焼けになっていたら、

「あ、変わってる」

となる。

つまり、

見せたいけど、「見て」と言うほどではない。

この距離感が、LINEのアイコンにはある気がする。

「今日の私はこんな感じです」

「最近これが好きです」

「こんなところに行きました」

「こんな写真が撮れました」

それを言葉にするほどでもない。

投稿するほどでもない。

でも、小さな丸の中には置いておきたい。

そう考えると、LINEのアイコンは、

無言の近況報告

なのかもしれない。

田中は何も言わない。

僕にもLINEしてこない。

でも、アイコンだけは変わる。

田中の広報部だけが、今日も働いている。

寂しがり屋なのかもしれない

もっと偏見を丸出しにして考えると、

頻繁にアイコンを変える人は、

少し寂しがり屋なんじゃないか

とも思っている。

これも完全に僕の偏見だ。

「誰かに気づいてほしい」

「少し見てほしい」

「変化を知ってほしい」

そんな気持ちが、ほんの少しあるんじゃないか。

でも、

「アイコン変えたから見て!」

とLINEするのは恥ずかしい。

それはさすがに主張が強い。

だから黙って変える。

そして誰かから、

「アイコン変えた?」

と言われる。

「うん、ちょっとね」

とか返す。

でも心の中では、

気づいた。

となっている。

……というところまで僕は勝手に想像している。

本人は、

「写真飽きたから変えただけ」

かもしれない。

田中に至っては、僕がこんなことを考えていることすら知らない。

それでも僕は考える。

LINEのアイコンを頻繁に変えるという行為には、

ほんの少し、

「今の自分を見てくれ」

が入っているんじゃないか。

ただし、その「見てくれ」はかなり小さい。

大声ではない。

遠くから、

「一応ここにいます」

くらい。

その感じが、なんとなく寂しがり屋っぽく見える。

いや、ただの着替えなのかもしれない

でも、別の可能性もある。

そもそも、

他人に見せるために変えているわけではない。

自分が飽きたから変える。

新しい写真が気に入ったから変える。

季節が変わったから変える。

なんとなく変える。

スマホの壁紙を変えるのと同じ。

そういう人もいるだろう。

だとしたら、僕は田中のアイコンに意味を見いだしすぎている。

夕焼けになった。

「失恋か?」

猫になった。

「立ち直ったのか?」

ラーメンになった。

「もう大丈夫そうだな」

何を根拠に大丈夫だと思ったんだ。

田中は最初からずっと大丈夫だった可能性が高い。

ただ夕焼けの写真を撮った。

猫がかわいかった。

ラーメンがおいしかった。

以上。

僕の中の田中だけが、

失恋し、

立ち直り、

猫に癒やされ、

ラーメンを食べて完全復活している。

田中本人より、僕の中の田中の方が忙しい。

偏見丸出しで、アイコンから心理を考えてみる

せっかくなので、ここからはさらに好き勝手に考えてみたい。

最初に言っておく。

心理学ではない。

統計もない。

専門家の意見でもない。

僕がLINEのアイコンを見て、勝手に感じているだけである。

信憑性はない。

それを前提に、偏見丸出しでいく。

自撮りの人

まず、自撮り。

しかも頻繁に自撮りを更新する人。

僕の偏見では、

寂しがり屋で、人から見られることが結構好き。

自分のことを嫌いではない。

むしろ、その日の自分の調子をちゃんと確認している。

髪を切った。

いい感じ。

写真を撮る。

アイコン変更。

旅行に行った。

光がいい。

写真を撮る。

アイコン変更。

「最近の私はこちらです」

という無言のアップデート。

しかも頻繁に変えるということは、前の自分より今の自分を見てほしいのだと思う。

昨日の私はもう古い。

最新版の私を見てください。

スマートフォンのOSくらい更新される。

僕なら一年前の写真でも、

「まあ俺やし」

で終わる。

この差は大きい。

横顔・後ろ姿の人

自撮りはちょっと恥ずかしい。

でも、自分ではありたい。

そんな人が選ぶのが、

横顔や後ろ姿なんじゃないかと勝手に思っている。

僕の偏見では、

恥ずかしがり屋だけど、自己表現はしたい人。

顔を真正面から出すほどではない。

でも風景だけにするのも違う。

ちゃんと自分は入っている。

ただし、こちらを見ていない。

難しい。

「見てほしい。でも、見てほしがっているとは思われたくない」

という、かなり高度な心理戦に見える。

もちろん、

「後ろ姿の写真が一番よく撮れてたから」

だけかもしれない。

僕はまた勝手に人生を複雑にしている。

恋人との写真

恋人とのツーショット。

これはわかりやすい。

僕の偏見では、

幸せを人と共有したい人。

今の自分を表すものとして、

「自分一人」ではなく、

「この人と一緒にいる自分」

を選んでいる。

それだけ大切な存在なんだろう。

素敵なことである。

ただし、僕のような人間は困る。

昨日まで二人だった。

ある日、一人になった。

田中、何があった。

何も聞いていない。

聞くつもりもない。

でも気づいてしまった。

アイコンというのは、ときどき情報量が多すぎる。

ペットの人

犬。

猫。

ハムスター。

ペットをアイコンにしている人。

僕の偏見では、

自分を前に出すより、好きなものを見てほしい人。

そして、

たぶんめちゃくちゃペットが好き。

以上。

急に分析が浅くなった。

でもペットのアイコンには安心感がある。

昨日まで夕焼けだった田中が猫になったとき、僕は少し安心した。

田中、今日は平和そうだな。

だから何を根拠に安心しているんだ。

食べ物の人

ラーメン。

寿司。

焼肉。

ケーキ。

僕の偏見では、

快楽に素直な人。

難しい自己表現ではない。

自分の顔でもない。

意味深な夕焼けでもない。

ただ、

うまかった。

それだけ。

潔い。

「このラーメン、めちゃくちゃうまかったんやろな」

と思う。

僕はこういう人を少し信用している。

田中がラーメンになった日も、

「よかったな、田中」

と思った。

僕は田中の何なんだ。

空・海・夕焼けの人

これは僕の中で少し警戒する。

特に、普段まったく風景をアイコンにしていなかった人が突然、

海。

空。

夕焼け。

夜景。

になる。

僕の偏見では、

感傷的になっている。

何かあった。

心境の変化があった。

直接は言いたくない。

でも、少し気持ちを外に出したい。

そんな感じがする。

昨日まで笑顔の自撮りだった田中が、

突然、夕焼けになる。

田中、どうしたんだ。

失恋したのか。

仕事で何かあったのか。

人生について考えているのか。

実際には、

淡路島に行っただけかもしれない。

真っ黒・真っ白

そして、

真っ黒。

真っ白。

これは田中だ。

ある日、田中のアイコンが真っ黒になった。

何もない。

ただ黒い。

僕は思った。

田中、何があった。

これはさすがに心配になる。

昨日まで普通の写真だった。

それが突然、黒。

失恋。

仕事。

人間関係。

人生。

僕の頭の中で、いろんな可能性が走り始める。

一度カウンセリングに行った方がいいんじゃないか。

僕はそこまで考えた。

もちろん、田中は普通に元気なのかもしれない。

黒が好きなだけかもしれない。

気分で変えただけかもしれない。

何なら、

「黒、かっこいいやん」

くらいかもしれない。

僕は本人に何も確認していない。

勝手に心配して、

勝手に原因を考えて、

勝手にカウンセリングまで勧めようとしている。

田中からすれば、いい迷惑だろう。

翌日。

アイコンが変わった。

ラーメンだった。

田中、もう大丈夫そうだな。

だから何がだ。

もしかすると、アイコンは「名札」ではなく「服」なのかもしれない

ここまで考えて、一つ気づいた。

僕と田中では、

LINEのアイコンに対する考え方そのものが違うんじゃないか。

僕にとって、LINEのアイコンは、

名札

に近い。

この人はこの画像。

一回覚える。

終わり。

だから変えられると困る。

LINEを開いて、

知らないアイコンがある。

誰だ。

名前を見る。

田中。

「またお前か」

となる。

でも、田中にとってアイコンは名札ではないのかもしれない。

服なのだ。

今日はこれ。

明日はこれ。

夏だからこれ。

旅行に行ったからこれ。

いい写真が撮れたからこれ。

気分が変わったからこれ。

服なら毎日変えてもおかしくない。

むしろ毎日同じ服の方が気になる。

そう考えると、

田中は何もおかしくない。

ただ着替えているだけだ。

今日の田中は夕焼けを着ている。

明日は猫を着る。

明後日はラーメンを着る。

なるほど。

僕が、

「なんでそんなにアイコン変えるんだ」

と思っていたのは、

毎日服を着替える人に「なんで服変えるん?」と聞いているようなものなのかもしれない。

それなら僕の方がおかしい。

ここまで言っておいて、僕は初期設定である

さて。

ここまで田中について好き放題言ってきた。

アイコンを変えすぎだ。

寂しがり屋なのか。

誰かに見てほしいのか。

感傷的なのか。

田中、どうした。

田中、何があった。

ここで一応、

僕自身のLINEアイコンについても話しておかなければならない。

僕のアイコンは、

初期設定である。

写真すら設定していない。

ずっとそのまま。

田中が犬になっている間も、

僕は初期設定。

田中が海になっている間も、

僕は初期設定。

田中が夕焼けになり、

猫になり、

ラーメンになり、

真っ黒になっている間も、

僕はずっと初期設定。

これはこれで、だいぶやばい。

田中には季節がある。

僕にはない。

田中には昨日と今日がある。

僕にはない。

田中は進んでいる。

僕だけLINEを始めた初日から時間が止まっている。

僕からすれば、

「なんでそんなに変えるんだ」

だけれど、

田中からすれば、

「こいつ、なんでずっと初期設定なん?」

かもしれない。

お互い様だった。

僕は名札どころか、何もつけていなかった

さっき、

僕にとってアイコンは名札で、

田中にとっては服なのかもしれない、

と書いた。

でも、よく考えたら違う。

僕は初期設定だ。

名札だと思っているくせに、

名札すら作っていない。

田中は毎日のように服を着替えている。

僕は一度も着替えていない。

いや。

アイコンが服なら、

僕は着替えていないどころではない。

僕は裸である。

田中が、

「今日は夕焼けにしよう」

「今日は猫にしよう」

「今日はラーメンにしよう」

と楽しそうに服を選んでいる横で、

僕だけ何も着ずに立っている。

しかも、

「田中、また服変えてるよ」

と文句を言っている。

怖い。

どっちがおかしいんだ。

だんだんわからなくなってきた。

頻繁にアイコンを変える田中。

一切アイコンを設定しない僕。

もしかすると、

世間的には僕の方が珍しいのかもしれない。

少なくとも、

田中だけを変人扱いできる立場ではなかった。

ここで、一つ言っておかなければならない

そして、もう一つ。

ここまで読んでくれた人に、

どうしても伝えておかなければならないことがある。

僕はここまで、

田中について散々考えてきた。

寂しがり屋なのかもしれない。

人に見てほしいのかもしれない。

自己表現したいのかもしれない。

夕焼けになれば、

「何かあったのか」

と心配した。

真っ黒になったときには、

一度カウンセリングに行った方がいいんじゃないかとまで思った。

猫になれば安心した。

ラーメンになれば、

「もう大丈夫そうだ」

と思った。

まるで昔から田中のことを知っているように書いてきた。

しかし、

一つだけ重要な事実がある。

僕は田中と、ほとんど喋ったことがない。

田中がどんな人なのか、よく知らない。

好きな食べ物も知らない。

休日に何をしているのかも知らない。

恋人がいるのかも知らない。

性格もよく知らない。

何を考えているのかなんて、当然知らない。

なのに僕は、田中のアイコンだけはめちゃくちゃ見ている。

だいぶ気持ち悪い。

田中は僕のことをほとんど意識していないだろう。

一方、僕は田中が夕焼けになっただけで、

「何があった」

と考えている。

田中が真っ黒になれば、

「カウンセリングに行った方がいい」

と勝手に心配している。

田中がラーメンになれば、

「よかった」

と安心している。

もしかすると、

カウンセリングに行くべきなのは僕の方かもしれない。

アイコン一つで、人の人生を勝手に作っている

考えてみれば、人間は面白い。

情報が少ないと、勝手に補う。

夕焼け。

何かあったのかな。

真っ黒。

落ち込んでいるのかな。

恋人との写真。

幸せなんだろうな。

一人の写真に戻る。

別れたのかな。

実際には何も知らない。

アイコンなんて、その人の人生のほんの一部分でしかない。

いや、一部分ですらないかもしれない。

ただ写真フォルダにあった画像を設定しただけかもしれない。

でも、こちらは勝手に意味をつける。

そして僕は特に、その傾向が強いらしい。

田中のアイコン一つで、

勝手に田中の人生に起承転結をつけている。

田中本人は普通に生活している。

仕事して、

飯食って、

寝ている。

その横で僕だけが、

「田中、何があった」

とドラマを見ている。

田中主演。

脚本、僕。

本人の許可は取っていない。

それでも、田中のアイコンはちょっと楽しみになってきた

最初は、

「また変えてる」

と思っていた。

誰かわからなくなる。

面倒くさい。

なんでそんなに変えるんだ。

一回決めたら、そのままでいいじゃないか。

そう思っていた。

でも、ここまで田中のアイコンを見続けていると、

少し感覚が変わってきた。

今日は何だろう。

猫か。

夕焼けか。

自撮りか。

ラーメンか。

また真っ黒になるのか。

気づけば僕は、

田中がアイコンを変えることを、

少し楽しみにしている。

これはまずい。

田中は僕に何も発信していない。

僕宛てのメッセージでもない。

ただ自分のLINEアイコンを変えているだけだ。

なのに僕は、

勝手に更新を待っている。

日替わり田中。

読者一名。

更新頻度、不定期。

通知なし。

LINEを開いたときだけ最新話が読める。

昨日の田中は夕焼けだった。

今日は猫だった。

多分、

明日も変わっている気がする。

何になるんだろう。

海に戻るかもしれない。

自撮りかもしれない。

ラーメン第二弾かもしれない。

あるいは、

また真っ黒かもしれない。

そのときはまた、

「田中、何があった」

と僕は勝手に心配するのだろう。

田中は着替える。僕は着替えない

結局、LINEのアイコンをコロコロ変える人が何なのか。

よくわからなかった。

寂しがり屋なのかもしれない。

誰かに見てほしいのかもしれない。

自己表現なのかもしれない。

ただ飽きただけかもしれない。

何の意味もないのかもしれない。

人によって理由は違うだろう。

一つだけわかったのは、

僕と田中では、アイコンというものの扱い方が全然違うということだ。

田中にとっては、たぶん服。

気分に合わせて着替える。

僕にとっては、どうでもいいもの。

だから初期設定のまま。

田中は今日も着替えている。

僕は今日も着替えない。

いや、

僕は最初から何も着ていない。

LINEを開く。

田中を見る。

今日は猫だった。

昨日は夕焼け。

一昨日はラーメン。

明日は何だろう。

多分、変わっている気がする。

スマホを置く。

布団に入る。

僕は裸のまま、明日の田中のアイコンを楽しみに寝る。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次